












秋刀魚47〈編輯者的咖啡、書店、唱片行〉
発行:黒潮文化(台湾)
*中国語繁体字・日本語訳なし
*43号より判型変更。NTD価格が50元値上げされているため、日本円販売価格も変更となります。
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台湾で刊行される〈日本紹介雑誌〉「秋刀魚」。48号の特集は〈編輯者的咖啡、書店、唱片行〉。満を持して(?)の書店、カフェ、レコード店の特集。著名な編集者へのインタビューを軸に日本国内のお店を巡ってゆきます。名古屋、秋田など地方のページも少し。
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台湾視点で特集される「日本」は普段見ている景色にまた違った印象を与えてくれます。
特集テーマも「京都の宿」や「グッドデザイン賞」などスタンダードなものから、「カレー」「コンビニ」「ガチャガチャ」「ラーメン」などのニッチな文化、はては、「下北沢」や「東北」、「香港で見つけた日本」などそこ?という地域特集まで。
言葉はすべて中国語繁体字ですが、紙面の雰囲気は楽しむことができますし、漢字をメインに据えたレイアウトの参考などにも。
もちろん、最近台湾に行けておらず実物が買えない方にも。
バックナンバーはこちら
https://habookstore.shop/?category_id=6044ab3f2438605725639047
(出版元サイト)
https://qdymag.com/news/614
(出版元サイトより・今号の紹介文)
あなたがわざわざ出向く価値ある場所
グルメ旅行ガイドの最高峰に輝くミシュランはレストランについて、一つ星——足を止めて寄る価値がある、二つ星——遠回りしてでも訪れる価値がある、そして三つ星——そこを目的に訪れる価値がある、という格付けをしている。私はしばしば考える。人々が一食のご飯のためにわざわざレストランに向かう。そこの予約がどれほど大変だろうと、或いは山深い森のなかにあろうと、それで食事をするかしないかの決意がゆらぐことはない。
なら、本屋はどうだろうか?私達は知識欲のために、そこを目的に訪れることはあるだろうか?⋯⋯と。
最近、東京の下町は亀有にあるアートブック書店「SKWAT」が台湾の編集者界隈で注目を浴びている。その店は、高架下に広がる空間を特殊な雰囲気に活用しているからだけでなく、選書、中古レコード、そしてコーヒーがトレンドを正確にキャッチしているからだ。倉庫式の店舗内には、実験的で複合的な空間が創造されている。
この日私が組んだ旅程は1つだけ、朝早くわざわざこの本屋に向かった。開店するや入店し、すっかり満喫して店を出るまで、まるまる3時間店内で過ごした。書店の中のアートブック、そしてどれだけの人手に渡ったのかも分からない古いレコードよりも、私がこんなに居座った理由は、ここに向かう間に抱いてきた期待と、そして未知を探り当てた驚きと喜びだ。
編集者という職業にとって、好奇心を抱き感度を鍛えるのは最低限の条件でしかない。それより大切なのは探し当てる過程で、人々がまだ知りえない内容をどのように記録するかである。取材の仕事や読書はまさにいつも他人の世界に入り込み、新しい見方を探そうと試みることである。私はいつも、編集者は最も幸せな仕事だと考えている。
さて、他の編集者たちもこんな感じのことを考えているのかどうか、知りたいものである。幸いにも編集者達は快く自分たちの経験を語ってくれた。『秋刀魚』は今号、様々な雑誌の編集者がおすすめする書店、カフェ、レコードショップを訪問する旅に向かった。それを通じ編集者たちの視点や編集への思いも語ってもらった。
この広い世界の中からこの目とインスピレーションで探し求め、わざわざ時間をかけてとあるお店に向かった自分自身に三つ星ランクの栄誉を授ける⋯⋯そんな日が来ることをまさに私は望んでいるのだ。