*本書の傷、ヤレ本の販売
https://habookstore.shop/items/6295d20d4899213153e95928
*本書のZINE版はこちら(在庫ある限り)
https://habookstore.shop/items/5ea3d04e55fa0325ab6a04dd
タイトル『プルーストを読む生活』
著:柿内正午 装画:西淑
装丁・組版 中村圭佑+平本晴香(ampersands)
出版:エイチアンドエスカンパニー(H.A.B)
本体:2950円+税
判型:四六版(127☓188☓45mm)
デザイン:並製・フォローバック製本
ISBN:9784990759643 Cコード:0095
*直販特典:書き下ろしおまけペーパー(A6・8p)
プルーストを読んでどうなるというのですか?
プルーストを読んでいると楽しいです。
そんだけ!
うっかり神保町で『失われた時を求めて』ちくま文庫版全10巻セットを買ってしまった。せっかく買ったので毎日読んでいる。せっかく読んでいるので、読みながら毎日ものを書くことにした。読書と、生活と、脱線の記録。いつもリュックにプルースト。毎日読んで、毎日書く。それだけを決めて、ほとんどプルーストではない本ばかり引用し、役にも立たなければ、読んだ端から忘れていくので物知りにもならない、ただ嬉しさだけがある読書日記。
解説:友田とん(代わりに読む人)
「スワンの恋」が終わった/えらいのは、お金をもらう側であって、払う側ではないのだ/毎日この時期に書いている文章を見返すとやや気がちがっている。正気で年を越すことはできない/体育の呪い! まじそれ!/本は情報ではなく物質だと「私」はいう/プルーストを読んでどうなるというのですか? プルーストを読んでいると楽しいです。そんだけ!
本日記は『失われた時を求めて』を読んでいる、というだけで、それはなにか解説書の類でも、読書記録の類でもありません。むしろプルースト以外の本を大量に読み、仕事に疲弊し、悩み、気を紛らわせ、本が読めないと嘆き、そしてまた本を読む。そうした、普通の日々を、毎日の日付とともに読了ページ数が表示される『失われた時を求めて』に寄り添われるようにしながら書き続けられた、ただただ読書は楽しいなぁと、そんな気持ちになる約一年間の日記です。
装画には広告、雑誌ほか、『なくなりそうな世界のことば』(創元社)ほか本の装画でも活躍されている西淑さんにお願いしました。作家独自の印象深い造形のイラストやドローイングを書き下ろしていただき、ザラついた表紙の紙に、シルバーと墨を混ぜた特殊インクによって印字しました。紙とイラストの質感を両方活かした仕上がりになっています。また中面には見開きのイラストページも。
製本はフォローバックという手法を採用。本体と表紙部分が離れていることにより、768ページという分厚い本もぺたりと開き、読書に没入できます。背の寒冷紗張り込みは手作業とのこと。
お楽しみください!