


『カステーラのような明るい夜』
著:尾形亀之助
編:西尾勝彦
出版:七月堂
154頁、フランス装
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この詩集を、未知の読者、未来の人びとに捧げます。
(西尾勝彦、本書あとがきより)
なんだか眠れない夜が似合う、そんな尾形亀之助の詩集を、詩人の西尾勝彦さんの編集で。直近の新刊で手に入るものですと夏葉社『美しい街』だったのですが、新しい本が加わることになりまして、それも殊の外うれしい。
白い手
うとうと と
眠りに落ちそうな
昼 ―
私のネクタイピンを
そっとぬこうとするのはどなたの手です
どうしたことかすっかり疲れてしまって
首があがらないほどです
ね
レモンの汁を部屋にはじいて下さい