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室内室外 大竹昭子短文集(カタリココ文庫)

残り3点

990円

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『室内室外 大竹昭子短文集』 発売日 2020年7月13日ごろ 著者 大竹昭子 判型 文庫版(w105×h148mm)、並製、カバー無し ーーーーー *大竹昭子さんが、「PAPERSKY」に連載した原稿に改稿を加え再構成。雑誌からも想像される通り全体は街歩きエッセイなのですが、過去の記憶と現在の街並みが絡み合い、自粛の時期に否が応でも考えざるを得なかった室内/室外の境目を行き来するような作品集となっています。 ーーーあとがきよりーーー 二〇二〇年春ほど室内と室外の境界を意識させられたことはなかった。対処法が明らかでない新型のウィルスが室外に飛び交い、感染のリスクから身を守るために室内に留まるよう政府の指示がでた。どこまでが室内でどこからが室外なのか、室外で付着したものが室内に持ち込まれていないか。いや、体表についたものが知らずに体内に取り込まれて自覚のないまま感染しているのではないか。室内と室外の境界を考えはじめると、得体のしれない恐怖に引き込まれていった。 体を意識するようになると、エネルギーの向かう先も自分の内側になる。想像したり、妄想したり、意識の動きを追ったり、記憶をひもといたりという行為が活発化する。室内は英語でインテリアで室外はエクステリアだが、空間だけではなく自分の体内や心の領域をも象徴する言葉であるのを実感した。 もともと室内と室外の違いを気にする傾向は強かった。家にいる自分と外で活動する自分との落差が激しく、若いときはとくにそうで、人に会うことが三日くらいつづくと、だれにも会わずに家に引きこもりたくなる。そのくっきりと二分された感情の姿が謎で、もしかして二重人格ではないかと自分を疑った。 長じてそれぞれの領域に居る自分を観察できるようになると、外の刺激を取り込む「私」と、室内に留まりそれを消化しようとする「私」の双方を循環するエネルギーにより自分が生かされているのを自覚し、ふたつの世界のありようを描写することが自分の表現の基点となっていったのである。 ーーーーーーーーーー 表紙 NTラシャ 130kg ページ数 80ページ 定価 900円(本体価格) 発行所 カタリココ文庫 編集協力 大林えり子(ポポタム) 装幀  横山 雄+大橋悠治(BOOTLEG) 表紙・挿画 工藤夏海

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