いのちとリスクの哲学

いのちとリスクの哲学

¥2,970 税込

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『いのちとリスクの哲学-病災害の世界をしなやかに生き抜くために―』 著者:一ノ瀬正樹(武蔵野大学教授・東京大学名誉教授) 価格:¥2,700 + 税 ISBN: 978-4-943995-27-2 頁数:398頁 厚さ:20 mm 程度 判型:B6ソフトカバー ーーーーーーーーーー 「いのちを大切にする」という一見正しいらしい大きなスローガンに対して、それは本当に正しいのか、そして、そのスローガンを本当の意味で達成するためには目の前の事象だけ捉えていて良いのか。さらにそれは正しい知識に基づかなければいけないのではないか。 原発については「やや丁寧な議論を必要とする」と著者が書くように、その是非自体には各々の考えがあるはずですが、その前段階にあるべき思考として。震災から10年、そしてコロナウイルスや陰謀論が蔓延する現在だからこその論考です。 ★ 正しく知り、正しく恐れる。 東日本大震災から10年。私たちは、新型コロナウイルス感染症という新たな問題に直面しています。恐怖や不安をあおることばが影響力をもち、自粛警察による私的な取り締まりや、医療従事者への差別など、震災時と似た過ちがふたたび繰り返されています。今こそ震災の悲劇から学ばなければなりません。 重要なのは、過度に恐れるのではなく、「正しく」恐れること。そのためには当然、起きている事態を正しく知る必要があります。3.11直後から原発問題に真摯に向き合い続けてきた著者が提起するのは、正しい知識をもってリスクと向き合い、ときにはそのリスクを受け入れるという生き方。「いのちを大切にする」、「ほんの少しでも危ないと思われることはしない」、こういった一見当たり前のスローガンに潜む欺瞞と錯誤を、いのちとリスクの観点から哲学的に明らかにし、混迷の世を「しなやかに生き抜く」すべを探ります。 「知識を得ようと努めてみること、それこそが、[...]どんなときでもしなやかに生き抜いていく力を得るひとつの道程なのではなかろうか。」(「まえがき」より) 一ノ瀬 正樹 1957年生まれ。博士(文学)。東京大学名誉教授・オックスフォード大学名誉フェロウ・武蔵野大学グローバル学部教授(哲学)。和辻哲郎文化賞、中村元賞など受賞。著書に、『死の所有』東京大学出版会『確率と曖昧性の哲学』岩波書店『放射能問題に立ち向かう哲学』筑摩選書『英米哲学入門』ちくま新書、など。