

著者:早助よう子
出版:河出書房新社
判型:四六版
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どこに向かっているのか、どこを進んでいるのか、全くわからない。それなのに、ただひたすらに「なんらかの切実さ」が物語から伝わってきてグイグイ読まされてしまう。
自主出版された短編集『ジョン』が、当店でも、全国でもたいへん話題になった、早助よう子さん、待望の中短編集です。
短編集だった『ジョン』からは、異様な不快感や不気味さ(しかし不快ではない)を感じたのですが、表題作「恋する少年十字軍」はまさにそれ! という傑作。「犬猛る」「飛行少女モニカ」は、中編だからか、さらに「冒険」(しかしどこへ?)という印象が加わっていて、読み応えがも抜群です。上記3つの中編のほか、短編・掌編も収録(『ジョン』との被りはありません)。がんがんぐらぐら揺さぶられてください。
『ジョン』はこちらから↓
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