みぎわに立って
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みぎわに立って

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『みぎわに立って』(田尻久子、里山社) 熊本で本屋・カフェ「橙書店」を営む田尻久子さんのエッセイ集。新聞に連載されたものをまとめたもののようです。時期がちょうど、というか、熊本の、震災で、橙書店は一度移転しているのですが、その移転中の時期から連載がスタートしています。 冒頭の一編「かけら」は “十五年を過ごした場所から離れ、店を引っ越すことになった。” という一文からはじまり “人は、どんなちいさな痕跡からも記憶をひろう。” で閉じられます。引っ越しを契機に移り変わる風景、そこで出会うかけらから、ひとつひとつの物語が蘇ります。 晴れ、というよりは、雨が。現在、よりも、過去へ。出会い、というよりは、別れ。橙よりも、青、蒼、群青。そんな作品集でした。本屋っていう意味での、ノウハウはおそらく得られないでしょう、ただ、こころが、店をやって続けていく、というこころが、じわりと染み込んでくるはずです。 豊田直子さんの版画を、コズフィッシュ(祖父江慎)さんが包み込んだ装幀も、なんだかそれだけで満足してしまう形になっています。